所有ではなく循環が本質の通貨という名の「喜び」。
移りゆくと人々が豊かさの循環を助け、それが喜びとなり、増える。
喜びは瞬間的なものであり、時間とともに自然に消えていく。
Meguri(めぐり)は従来の「所有するお金」ではなく、「循環そのもの」を本質とした仮想通貨の構想です。 生き物のような性質を持ち、社会の中をめぐることで全体が豊かになっていきます。
時間とともに少しずつ自然に減っていきます。富の偏りをやわらげるための仕組みです。
社会の中でよく循環すると、Meguri 全体の総量がじわっと増えます。個人ではなく、社会全体が豊かになる仕組みです。
溜め込む金庫ではなく、Meguri が一時的に立ち寄る「巣」や「休憩所」のようなもの。動かさない時間が長いほど、Meguri は弱っていきます。
個人の残高が直接増えるのではなく、社会全体の Meguri がじわっと増える。全体でもひとつの生き物みたいに。
Meguri の「巣」は、財布や口座ではありません。所有の拠点ではなく、通過点として設計されます。 いわば「流れを可視化する場所」です。
だから、長くとどまるほど居心地が悪くなる。動かさない時間が長いほど減価が強くなり、巣に籠もるほど Meguri が弱っていく感じです。
滑らかに毎日少しずつ減ります。大口保有者ほど速く減ります。 自然の中で水が流れずに留まると淀むように、通貨もめぐらなければ自然に消えていきます。
取引一回ごとに元気になって、あるタイミングで増えます。どこで増えるかはコントロールできません。 決定論的じゃなくて、確率やタイミングの揺らぎを入れています。
流通すると Meguri ネットワーク全体に Mana(マナ)がたまり、閾値を超えると Bloom(開花)— 新しい Meguri が生まれます。 配分は「雨モデル」。すべての巣に等しく降りそそぎます。
最大の問題は Sybil 攻撃 — 「1人が複数の巣を作り、別人のふりをして有利に振る舞う」こと。 通常は本人確認(KYC)や生体認証で防ぎますが、それは管理者が「人間を管理する」構造。 所有・支配・監視の構図に戻ってしまい、Meguri の世界観と矛盾します。
そこで Meguri では、Sybil を「排除」するのではなく、「意味がない」構造にするという発想を取ります。 不自然な存在のしかたを「育たない」構造にする。「1人 = 1巣」を強制するのではなく、複数の巣を自然に維持すること自体が極端に難しい世界を作ります。
「何をしたか」ではなく「どう存在しているか」を評価します。 たくさん持つ、たくさん動かす、たくさん稼ぐ——ではなく、 自然に生きているか、偏らず循環しているか、無理のないリズムを持っているかが評価されます。
この構造は Proof of Work(仕事の証明)や Proof of Stake(持ち分の証明)とは異なる、 「Proof of Being(存在の証明)」とも言える新しいカテゴリです。
常識をひっくり返すような設計です。
※ Meguri は概念設計段階のプロジェクトです
討論を通じて合意された6つのメカニズム。クリックで詳細を展開できます。
溜め込むほど減る。大口保有 + 長期滞留 + 低スコアで加速。
通貨が一つの巣に留まると、時間とともに自然に減っていきます。保有量が多いほど、動かさない期間が長いほど、減りが早くなります。
「正直に生きること」が自動的に減価を遅くする。不自然な行動だけが減価を加速させる自然法則的な設計。
「良い循環」を測る体温計。多様性・非定型性・連続性の3要素で評価。
Meguri が好む「良い循環」を多様性・非定型性・連続性で定義しています。
体温計を温めても恩恵がないので、誰も指標を攻略しようとしない(グッドハートの法則への対策)。
ネットワーク全体の循環が閾値を超えると「ふっと」通貨が増える。雨モデルで均等配分。
Mana はネットワーク全体の循環品質に応じて蓄積されます。閾値を超えると Bloom(開花)が発生。
雨モデルにより、複数の巣を作っても利益が増えない。Sybil攻撃の ROI がゼロに。
「距離・時間・エントロピー」三軸から「減価・循環品質・VRF」三層へ進化。
当初の三軸はGPS依存や農村部の誤検知問題から、三層構造へ再設計されました。
スコアは非表示。zk-SNARK(ゼロ知識証明)で「閾値を超えているか」だけ検証可能に。
存在の有無を厳しく(AND条件)、存在の質を寛容に(ソフトミン)。
減価との連動は第一層のフラグ(二値)のみ。連続スコアとは独立させ「死のスパイラル」を回避。
PoB は「人間性の証明」ではなく「存在の証明」。AI が自然に存在するなら、それも受け入れる。
Meguri はあらゆるプラットフォームでの利用を想定しています。各デバイスのハードウェアセキュリティ機能を活用して、「1デバイス = 1主要な巣」の原則を実装:
複数の物理デバイスを持つ人が複数の巣を運用することは可能(PC + iPhone で巣A と巣B など)。ただし1デバイスで複数の主要な巣を作ることは不可能。これにより AI による大量の「独立した存在」の偽装を、物理的コストで無力化します。
90日間取引ゼロの巣は「静寂状態」に。分母Nから除外され、減価が加速。
病気・災害による長期離脱からの復帰を、デバイス紐づけで本人確認しながら保護する。
Meguri は「自然に存在するものを保護する」という原則を貫く。病気や災害で90日以上動けなかった人が、復帰しても通貨がゼロに近い状態では、実質的なデジタル追放になってしまう。しかし、「復帰です」という詐称を許してはいけない。
解決:デバイス紐づけ + 段階的 Grace Period
複数デバイスでの巣量産は Phase 2-02(第4軸:1デバイス = 1主要な巣)で既に防止済み。Grace period の濫用も1回限りで防ぐため、Sybil 攻撃の合算効果は生じない。
各メカニズムが独立して機能しながら、全体として「正直に生きることが最適戦略になる生態系」を構築。
自然に存在するものを自然に守り、
不自然なものを自然に排除する。
識別せず、罰せず、ただ構造で。
— 全6討論を貫く Meguri の統一原理
ここからは、上記6つのメカニズムをどんなインフラの上で実現するかという技術基盤の構想です(討論とは別に検討中の内容であり、Phase 2 シミュレーションで検証予定)。 Meguri は既存のブロックチェーンをそのまま使うのではなく、思想に合った技術を組み合わせて基盤を設計します。 現時点での有力候補は、Holochain と Tangle(IOTA)の長所を融合したハイブリッド構成です。
多くの仮想通貨は Proof of Work(計算力 = 信頼)や Proof of Stake(持ち分 = 信頼)で動いています。 しかし PoW は膨大な電力を浪費し、PoS は「たくさん持っている人ほど信頼される」構造 —— つまり溜め込むことに報酬を与える仕組みです。 どちらも Meguri の「脱所有」「循環が本質」という思想とは相容れません。
Holochain は「全員が同じ帳簿を共有する」というブロックチェーンの発想を捨てた、エージェント中心のアーキテクチャです。 各参加者が自分だけの記録チェーン(source chain)を持ち、近隣のピアがお互いの記録を検証し合います。
マイニングもステーキングも不要。近隣ピアのグループ(DHT ネイバーフッド)は、 Meguri の「コミュニティ相対評価」の自然な基盤になります。
IOTA の Tangle では、取引するたびに過去の他の取引を検証します。 つまり使えば使うほどネットワーク全体の検証が進み、強くなる。 この仕組みを Holochain のバリデーション・ルール(DNA)に組み込みます。
3つの層が連携して動きます。
各巣の Source Chain のハッシュ連鎖が、個人レベルの Proof of History(時刻証明)として機能します。減価計算に必要な「いつから動いていないか」を暗号学的に証明できます。
グローバル層は中央サーバーではなく、DHT 上の集約クエリと VRF の分散合意で実現する想定です。Mana の蓄積量は各コミュニティ層から伝搬されるローカル集計値の合算で算出し、Bloom の発生判定は VRF の閾値超過として各巣が独立に検証できる設計を目指しています。具体的な実装方式は Phase 2 シミュレーションで検証予定です。
Meguri はまだ設計途中です。以下のような課題が残っています。
全員に均等配分するなら、良い循環を維持する個人的な動機が生まれない。品質評価の役割を再定義する必要がある。
「AI も受け入れる」と「均等配分」を両立すると、AI が巣を大量に作った場合に人間の取り分が希釈されてしまう。
部分リセットの閾値を誰かが決める時点で、中央集権的な判断になり「脱所有」の哲学と矛盾する。
病気や災害で長期離脱した場合、静寂閾値 + 減衰加速で復帰困難に。復帰の仕組みがまだない。
取引グラフでコミュニティを定義する方針は決まったが、具体的なやり方はまだこれから。